イシューからはじめよ――知的生産の「シンプルな本質」1の読書メモ.かつて SNS 上で研究を進める際に読むべき本の 1 つとして取り上げられていたことが本書を読むきっかけである.正直読んだ感じビジネスパーソン向けであると思ったが,研究を進める上でも普遍的に役立つ内容であった.
大要
生産性を高める上で,適切な「イシュー」(本質的,かつ答えが出せる問い)を提起することをベースに物事を進めることが重要であることを説いている.なお,ここで言う「イシュー」は妄想する頭 思考する手 想像を超えるアイデアのつくり方 2の「クレーム」とほぼ同義である.
引用(気になった部分)
「イシュー」を分析するに際して,そもそも分析とは何かを示した以下の部分が興味深かった.
「分析とは比較,すなわち比べること」(P.150 より)
比較は,著者のサイエンスの専門である脳科学の検知から,脳の認知を高める手法であるとのこと.故に,商品開発の際はマーケティングしたり,論文を書く際は過去論文をレビューしたりするのか,と個人的には納得した次第である.
なお,定量分析は以下の 3 種類に大別される:分析の多様性はこれらを組み合わせることで実現するとのこと.
- 比較:何らかの共通軸で 2 つ以上の値を比べる.
- 構成:全体と部分を比較する.
- 変化:同じものを時間軸上で比較する.
以上